飛行機の中からのショットです。
世界の屋根と言われるこの天山山脈を源にシルダリア川は始まる。
最終到着地点はアラル海である。長さは2200Kmを超える国際河川である。
もう一つの国際河川が、パミール高原に源を発し,タジキスタン,トルクメニスタン,ウズベキスタン
の3国を北西に流れ,アラル海に注ぐアムダリア川である。長さは2500Kmを超える。
あと、カザフスタン、キルギスタンと合わせて中央アジア5カ国が旧ソ連から独立した。
それまでは、ソ連として一国の中での水利の調整で良かったが、それぞれ独立した国となった以上、
国益のために、お互いに主張することで、利害があわなくなのは当然である。
元々、パミール高原や天山山脈があり、その麓の国は地勢的に経済発展を考えると不利な
立場にあった。タジギスタンはこの5カ国で最貧国である。
それが、水利の上で、最上流国となった以上、この水を利用しない手はないというのが当然の
なりゆきである。
水力を利用した発電を行い、売電することで国力をつけようとしている。
今後益々この水をどのように利用するかが、この国の先行きに大きなポイントととなるであろう。
このようにそれぞれの国が自由を手に入れたということは、それぞれの国が自分の力で国力をつけて
いかないと国として生き残れないことである。
自由とはそうゆうものであるし、当然排他性が強まることである。
アラル海まで、水が届かなくなるのは、ますますその傾向は強まるであろうと思われる。
シルダリア、アムダリア両川を関係する人々は1億人近いと言われているが、その人々の命と引き換え
にアラル海が死ぬことに異論を挟めるだろうか。
ムイナクというアラル海に面した漁村が壊滅しようとしている。もう漁村は壊滅していて元々6万人い
た住人が今では2万人だそうである。今は自給自足の生活だそうだ。
もちろん、その方々の生活も大事であるが、一億:6万の対比を考えると自ずと答えが出たのかも
しれない。
その当時缶詰工場で儲けていた人々は、さっさと村を離れて別のところに移ったそうだ。
生活力のある人々は、嗅覚が強く、ここでは生きていけないと感じ、他のところに生きる場所を
見つけ、力強く生きていっているのであろうと推測する。
我々日本人と違って民族間の争いの絶えない地域である。
生きるという壮絶な戦いに残ってきた、血筋であることを考えと非常にねばり強いDNAなのだと思う。
今後どのような動きがあるのか、しっかりと見て行きたいと思う。