真空管プリアンプVer.10を聴いて

 本日、仕事から帰ってきて聴きました。

 今朝も少し書きましたが、良くなってくれています。
 先日のパワーアンプのバージョン・アップで空間表現がとてもできるようになったと書きました。

 しかし、その空間の「音と音のあいだ」という私が良く使う表現ですが、そのあいだの粒子が
 荒いというか、粒子が繋がっていないような希薄さを感じたのが、
 このバージョン・アップによってその荒さ・希薄さがなくなり、よりニュアンスが
 伝わってくるようになりました。

 音そのものも太くなり、バイオリン・ビオラコントラバスなどの胴鳴りがよく分かります。

  ペットやサックスの息の吹き掛け方というか掠れや咽喉を息がとおる量まで伝わる
 リアリティがあります。

  このようなことからも分かるように、レコードの録音自体の良し悪しも見事にしゅん別します。
 デジタル録音は見事?に天井が低くなり、ニュアンスが出なくなります。
デジタルに限らずアナログ録音でも同様な傾向を示すものはたくさんあります。

 ハイパーソニックと言われる20KHZ以上が再生されるかどうかによるものだと感じています。

  このようなところまで来ると、他の機器やケーブルの良し悪しも見事に差異を暴きだします。

 少し改良を加えたアナログ・プレーヤーのエクスクルーシブP3で同じライラのTITANを付けて
 鳴らしても、このようなコントラスト・遠近感やエネルギーの強弱および音と音のあいだは
 出なくなり、音楽が楽しくなくなります。

  やはりかなり改良を加えたLP12にグラハムのアームはとてもセッティングがシビアで、
 狂うと嫌になるくらい調整に時間がかかりますが、その調整が済むと驚くほどのパフォーマンス
 を見せてくれます。
  あのKEELに換わる蜂の巣のカーボン・シャーシを強力にネジ止めしているのが、とても効いて
 いるのだと思います。

  それに電源ケーブル(これは日本未発売でここでは公表できません)とスピーカーケーブルと
 RCAケーブルがどちらもヨルマ・プライムで、これらも貢献してくれています。

  そんなすべてがネットワークされ、相互に良い影響を与えあえるくらいのシステムになりました。
 
 以前訪問させて頂いたクレルのスピーカーLAT-1000とゴールド・ムンドのアンプで上手く鳴らされ
 いたSさん宅の密度感にも追いついたと思うし、空間(元々越えていたと思います。)は越えたでしょう。
  是非Sさん、聴きに来て下さい。

 もうFM811の上位機種とも勝負できると思いますので、その方宅に持ち込みと我が家にも来てもらおうと思います。

 ここまで書けるようになったのも師匠のお陰です。
 有難うございました。