スーパーではなく、ウルトラ・スーパーアンプ

 明けましておめでとうございます。


  師匠と友人と毎年恒例の越年オーディオ会を開きました。

 3時まで聴いてました。

  紀三井寺の除夜の鐘は近くで聞こえましたが、マリーナシティの花火の音は聞えませんでした。

 聞くところによると、強風のため中止したようです。

  それにしても昨夜は寒かったですね。聴いていても冷えてきました。

 しかし、その中身はホットなものでした。

  タイトルにも書きましたが、「スーパーではなく、ウルトラ・スーパーアンプ」が完成しました。

 このように「訂正するように」(笑)と師匠が言うくらいのものが出来ました。

 ただ、「あまり世間を煽るようなことは書かないように」とも言われてしまいました。

  しかし、その出来栄えは素晴らしいものだと非常に喜んでいます。

  世の中で有名な真空管アンプの修理を頼まれて、何台か師匠宅で待機していますが、
 それを終えたものを一瞬繋ぎ変えても、

  ほんの10秒程度でこんなものだからという感じになって外してしまいます。

   ここで満足して思考停止したら駄目なのでしょうが、

  ある地方の方が東京の我が家に聴きに来られた時のこと。

  一日かけて高級オーディオの各店をまわり聴いたあと、
  我が家に来られて

   「お金で買えない音」と口を開いた途端に出た言葉が印象に残っています。

  その時の音ももちろん頭に残っています。

   モノラルフォノ・モノラルパワーが完成して、よく鳴っていた時のことです。

  あのThiel(ティール)のスピーカーのスーパーウーファーはなかなか動いてくれません。

  もう10数年使っていますが、おそらく動いてくれていなかったのでは?と思いました。

  というか、諦めていたという感じです。

   以前このスピーカーを購入する時、ショップで鳴らしていたパワーアンプ
 ジェフローランドModel9でした。

  その時のことを思い出すと、あの時は動いていたな、というのが私の記憶に残っています。

  いいパワーアンプだった、という印象です。
  それだけこの鳴らし難いスピーカーを駆動する力があるんでしょう。

   その後この組み合わせで聴いたことがありますが、

   その後色々な経験が増して、私の認識も変化したこともあり、

  パワーをかなり入れるから動いていたことが分かりました。

  毎日夜中に一人でゆっくりと聴き入るのに、大きなパワーは必要ありません。

  他人に良く聴いてもらうためにセッティングするのではありません。

  小さなパワー(我が家は一定の音圧・音量)で、全体を示したいのです。

  つまり小パワーでこのティールCS5のスーパーウーファーを簡単に牛耳りたいと。

   それがモノラル化することで鳴るようになったのです。

  我慢してという感じでもないですが、長く付き合うことで色々と見えてきます。

  いいスピーカーは10年は付き合わないと見えないのかもしれません。

   というのは、このようにウルトラ・スーパー・モノラル・パワーアンプを得て

  素晴らしく鳴るようになることが証明されつつあります。

   まだ聴いていませんので、どうかは分かりませんが、まず間違いなく素晴らしい
 音を聴かせてくれるでしょう。

  師匠と共同開発(私は口だけ)しだしてからもう10年程度でしょうか。

  2人のオーディオに対する認識も恐ろしく変化しました。

  世界最高(価格的に)のセットも色んなところで聴かせてもらいました。

  それを明らかに超えたことも認識できるようになりました。

  早く東京に帰って、ゆっくりと聴き込みたいと思います。

  素晴らしい奏者や歌い手、その後方支援者たちと対話したいと思います。

   その空間表現を超えた認識を私たちは手に入れました。

  まさに西田幾多郎の「純粋経験」というその深さを体験することができました。

  「主客未分離の音空間に私も居る」という感覚をこれからはより一層深く入り込める
  ことになるでしょう。

  このことは西洋人の知識人にも認識してもらいたいと思っています。

   今年のまず私の認識感覚を書き込みました。

  どうぞ本年もよろしくお願いします。