一音一音をつかむ

 私は新聞を読みません。
 以前は日経新聞を読んでいました。仕事柄新聞を読まずに、よくその仕事が出来ますね?と言われますが、
 もう7年くらい読んでません。
 そんなことを書きながら、舌も乾かぬうちに…ですが、日経新聞の「私の履歴書」が今月が小澤征爾さんと聞きました。
 それで、本日今日から遡って一週間分ほど、その欄だけ読みました。
 実は今日、わが職場のことが日経新聞に大きく載っているのですが・・・。それは置いておくとして。
 
 1月25日の「私の履歴書」斎藤先生逝く、の欄の抜粋です。
 
   先生が僕(小澤征爾)らに教え込んだのは音楽をやる気持ちそのものだ。
   作曲家の意図を一音一音の中からつかみだし、現実の音にする。そのために
   命だって賭ける。音楽家にとって最後、一番大事なことを生涯かけて教えたのだ。
 
 このことが小澤征爾さんのタクトにのり移っていたんだ、と感じました。
 私のオーディオはそんな気概と比べたら、全く歯がたちませんが、
 「作曲家の意図を一音一音の中からつかみだし、現実の音にする。」
  のような一音一音をつかみだしたいと常々思っています。
 
 最近はアナログに加えてデジタルでも挑戦意欲が湧いてきています。
 
 つい先日アナログのターンテーブルシートを購入し、非常に良くなったと書きましたが、
 間違いなくそうなのですが、しかし粗も表出してきています。
 今まで単に聴こえていなかった粗が聴こえだしたに過ぎないのです。
  もちろんシートの個性があるから、その音が乘ったと考えることも出来ますが、
 他のところを全てチェックしようと思っています。
 このように改善するところが見えている時というのは、オーディオを趣味にしている私にとって
 とても楽しい時間なのです。
  ある意味最善という概念など私には無いのかもしれません。
  しかし目指す目標としては必要なのでしょうか。
 
  ヴォルテールは「善の最大の敵は最善である。」と言っていますが…。