理想な音

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 MCカートリッジのVan den HulのBlack Beauty-SPXは微調整をしながら、ようやくこの位置で
落ち着きそうです。
 ビスを止めるのに4つ穴になっていますが、試行錯誤の末、結局後ろ側、アーム側のほうの2つ穴に
 して落ち着きました。

 ダイヤトーンのスピーカー2S-3003からこのボーカルが聴きたかったがために、このスピーカーを買った、というイメージの音が出てくれつつあります。

 大型スピーカーはダイナミックには鳴るのですが、どうもボーカルの口が大きくなりがちで、その口周りの陰影が分かりずらい欠点があるように思っています。
 ティールでも出したかったのですが何十年も取り組みながら、出したかった音がでてくれませんでした。
 ダイヤトーンも色々と触ってもなかなかこのボーカルが出てくれませんでした。
 大型なのに2WAYで、しかもそのネットワークもシンプルなものということだけで、
 理想とする見事な肉感のあるしかも繊細な空気感が出るのでは?
 ということで買うことを決めたのでした。

 しかし徐々に良く鳴ってくれてはいたのですが、ティールに近づいていっているだけ、という
 感じでした。
 それはそれで満足感もありましたが、はやりもの足りなさを感じていました。

 そのことを師匠にも言って、パワーアンプも1月以上師匠宅に送ってバージョンアップ
 してもらいました。
 正月休みに帰って聴きましたが、まだ途上でしたので、酷い音でした。

  二人でこんなにも酷いのか、と苦笑いするほどでした。
 それだけ日々師匠は改善を積み重ねているのだ、と感心しました。

  その理想とする陰影をもった感覚が出ていなくて薄っぺらいのです。
 
 あまり「無茶を言うな」と言われてしまいましたが、
 結局素晴らしいものとなって帰ってきました。

  カートリッジの調整、スピーカーのネットワークのエージング(バーンニング)、パワーアンプ
 プリアンプのtelefunken83から803Sへ全て変更というように
  全ての機器を見直してようやく出せるようになりました。

  一般にはこの2S-3003のスピーカーがこんな普通に素っ気なく鳴っているとは以外に感じる
 くらいかもしれません。
  しかし、リスニングポイントに座って聴いていると、非常に味わいのある
  その奏者が奏でいる、唄っている時代観まで聴きとれるような錯覚を味わう
  ことができるようになりました。

  そんな感覚がやっと昨夜遅くに帰ってきて、風呂に入る前に電源を入れておいて
  日が変わるころからじっくりと聴きました。

  とても気持ちの良い瞬間の連続でした。
  今晩も聴きたいと思いますが、はたしてその感覚を味わえるでしょうか。
  愉しみです。