日本でこれほど広範囲で観測できるのは平安時代以来の932年ぶりとのこと。
2012-932=1080年になります。
全くと言ってよいほど、情報の流通がない社会でこのようなことが起こっても、まだサイエンスの
世界ではないし、一般には仏教も普及していない世の中では祟りがあるなど、不吉なものだった
のではないか、という感覚を覚えました。
『古事記』は712年ですので、ちょうど1300年前のことです。世に出たのは(世に出たといっても
宮中あたりの知識人というほんのわずか)桓武天皇即位前あたりだと仮定して、80年ほど経てのこと。
政治的なにおいはプンプンしますが、それは今は…して。
その中に天照大神が天野岩戸に隠れるとありますが、それは金環日食ではなく、皆既日食だったのでしょう。
我々は太陽の恵みによって生きていられていますが、この時ばかりは、月があるからこのような金環
日食が見られるということを通じてでも、月の有難さを感じたいものです。
忘れ去られている月讀命(ツクヨミノミコト)にも注目があってしかるべきだと。
などなど色々と悠久の歴史を思い返しながら眺めていました。
簡単なデジカメでも写真におさめられました写真を載せておきます。