この音で外観を新たなデザインで出してみたい欲求に駆られるCDプレーヤーです。
これだけのCDプレーヤーはそうそう無いと感じています。
ゴールトムンドのリファレンス+ムンドの最高のDCAなんかと比較視聴(Ver1の時)しました。
さすがに負けていました。完敗に近いものでした。しかしバージョン4あたりからまずまず勝負できるのでは、
という感覚でした。この時にある方はプレシジョンをこれにしました。
それからもVerアップを繰り替えしてきました。
それが6で止まっていました。
もうこれが限界だろうというのが師匠の感覚でした。
はやりハイエンドのアナログには及ばないというのが正直なところでした。
聴いて、師匠のオーディオ魂に火がついて、やりたくない?空中配線化(目視では絶対不可能なハンダ付け)を
試みました。
一台目は失敗で鳴らなくなるという大変さでした。それを克服して見事な空間表現が出来るようになりました。
CDでもここまでなるのだ、というのが実感でした。
しかし、まだアナログとは何か差があるな、とも感じていました。
それがVer.8になって、
スタジオの空気感、左右、天井の高さ、奥行きなど、スタジオの広さというか、狭さまで残響としてマイクに入っている息吹きが感じられるようになったのです。
しかも、楽器に生命、ボーカルのあのアナログならではの丁寧な喉の動かし方まで感じるではありませんか。
まさにアナログに肉薄してきた瞬間でした。
驚きました。
反面、この機材は鳴らしにくいな、という個性を感じるまでになりました。
他の機材にボトルネックがあると、そこを見事に粗となってさらけ出します。
まさにカミソリのような切れ味であり、凄いのですが、恐ろしいCDプレーヤーになったと思います。
こんなプレーヤーは世の中には出しにくい、評価されにくいプレーヤーのような気がします。
しかし、この音を新たなデザインで世の中に問いたいと、いう欲求にもかられるところもあります。
鬼才と言われたグレングールドのバッハ『ゴールドベルク変奏曲』を真剣に聴くと、感動するのですが、
聴き終わると疲れている自分を感じるのです。
それだけ真剣さを要求されるCDプレーヤーになりました。
とても聴きながら本を読めるものではなくなりました。
ちょっと前のCDとは、ある壁を越えたものとなったことは確かです。
また近々、視聴結果をご報告します。