CDプレーヤーのバージョンアップ・・・Ver1?

本日、和歌山に向けて発送しました。
まだモディファイするところがあるのか、というところまで徹底的にバージョンアップしてきましたが、
残っていました。 それは私も認識していた部分ではありました。
開発当時は高価なCDプレーヤーでしたが、その原型の音は今となってはとても聴くに堪えられるものではありません。
今のiphoneのほうが良いくらいです。

しかし基本設計は素晴らしいものです。
その上と申しましょうか、設計思想がアナログ的です。その後の開発では至る所に高価と称するブラックボックスなるものが配置されて、一聴すると迫力のある肉感的な音を出していて良くなったように聞こえます。
確かに良くなったのかもしれません。
それが今の数百万円、一千万円以上のCDプレーヤーに繋がってきています。
確かに進歩していることは分かります。
しかし、ブラックボックスが入り始める前の基本設計と基本的な部品の頑強さはとても魅力的だということを
師匠は掴んでいたのです。
そこをバージョンアップの順番はとても大事で一つ一つ部品を交換したり、音にとって不必要な、いや劣悪なもの
はパスする設計変更を行いながら、単純でしかも部品は一千万以上のCDにも入っていないような部品ばかりで
揃えていく。
その過程はとても大変でしたが、音となって応えてくれ続けています。
もう顕微鏡を使わないとはんだ付けも出来ないくらいの微細なところまでほぼ全て変更してくれました。

基本設計が良かったので、この音まで到達できたのだと思います。
違うメーカーでも同じように追い込んでもらいましたが、結局それはあるバージョンまでで限界がきました。
ものすごいトライアンドエラーの結果のこの音は、既製の製品では出ない音まで来たのではないかと、
思っています。
何回かは数百万円のCDプレーヤーをお持ちのお宅に持ち運び、その度にはねつけられましたが、今はその製品の音は聴けません、というところまできました。
その方のところで、私はある表現をしました。
ゴルフに例えました。
この高価なCDプレーヤーを使うと、我々素人がドライバーを打ち、ナイスショットをしてヘアウェイをキープして、次にアイアンでグリーンに乗せてナイスオン。しかしグリーンのどこに乗ってもナイスオンという音。
素人の我々レベルはそんなものです。
それがバージョンアップされた我が家のCDプレーヤーで聴くと、グリーンのある畳2畳のピンポイントのところに落とす技術のあるプロのように見事にフォーカスされた音になると。
それは理解していただきました。

それだけフォーカスされてくると音の塊が塊でなくなり、ピアノの一つの鍵盤を叩いた時の音がこんなにたくさんの音が空間に散っていくんだ、と感じるようになってきたこと。ただ単に力強く叩いただけの音ではなくなってきたことです。
もう何年もかけてバージョンアップしてくれていてとても感謝しています。
今回のバージョンアップの音は先日のお盆の帰省の時に聴かせてもらってその良さは
耳に残っています。
もう音の違いというよりは、空間の静けさが増したということだと思います。
気配が感じられることでしょうか。
ここまで来ると、アナログでもそうでしたが、CDのソフトの出来栄えの良し悪しがとても分かるように
なってきたことです。
天井が低いとか、マイクを多重で使っていることが分かるようになってきて、
そんなことまで気になりだしまたオーディオとしてのCDという聴き方になってきています。
批判されそうですが、そこに趣味性を感じていますので致し方ないところです。

さ~て、来週にはその新たなバージョンアップのCDプレーヤーが届くと思います。
とても楽しみです。