台所をのぞけば中国がわかる

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  中国マーケティング・リサーチャー、植野芳雄さんの会心の一冊だと思います。

  これを持って中国人の考え方が全て分かるとは言いませんが、是非読んでもらいたい本です。

  植野さんとは、もう十数年のお付き合いで、先日贈って頂きました。

  新幹線の中で、読みました。本当はもっともっと、その巨人の中国の深層をよく理解されている方ですので、まだまだ深く追求してもらいたかったところもありますが、そうなると学術的になってしまいますので、かなりそぎ落として、分かりやすくまとめたんだと思います。

 とにかく"見栄っ張り"の中国人というのが分かります。

 私も全くの同感です。上海は、光の巨大ビル群と、陰の汚いところがまだまだ残っている巨大都市です。
 その彼らにとっての恥部のところに差し掛かると、「ここは来年には、全部取り去り、綺麗なビルが立ち並びますから、楽しみにしていてください」と言う。

 それも歴史の一部として残しておきたい部分のところは一杯あるのに、全部近代化したいようです。
おそらく、後数十年すると、おおいに反省して、残しておけば良かったとなるのは間違いないと思います。
 しかし、今の彼らにそれを言っても無理な話です。

 日本もしかりでした。

 開発、経済成長でイケイケの時は、いわゆる"バブル"ですので、他に何も目に入りません。

 そのバブルの象徴が遺産として残っていくんだと思います。

 そのようなトレンドを、本当に身近なところから、感じさせてくれるのがこの一冊です。