コンドル、ピューマ、蛇、この動物たちがこのマチュピチュの神として崇められています。
マチュピチュの遺跡の後ろの山がワイナピチュという。
一番したのほうに流れる川が蛇です。
このワイナピチュを囲むように流れています。
その横の低い山がコンドルを現し、
ワイナピチュの山の中腹の削れている(人間があえて削った)ところがピューマの顔を形どっている
ようです。
そういえば、確かにそのように見えてしまう。デジャブですね。
それから、黄緑の植物は、コカノキ科コカ属のコカの木です。南アメリカ原産でコカイン
(局所麻酔薬、麻薬)の原料です。
もちろん、日本に持ち帰ることはできません。この地では、コカ茶として飲むことができます。
高山病にも良く効くと言われています。利尿作用が高いそうです。
このコカの葉を噛んでいると歯や舌など感覚がなくなってくるそうです。
それをずっと続けていると、麻薬作用が働き、寝なくても気持ちよく働けることが
分かって、それを石工たちに使い、このマチュピチュを造ったと言われています。
それでなければ、こんな地に石が近くにあったとしても、その石を綺麗な形にして、はめていく
いう気の遠くなるような作業は出来なかったのではないか、ということです。
コカ・コーラのコカでも有名ですね。
インカ文明は80とも言われる文化をもった種族の都市国家を柔らかくまとめた帝国と言われていま
す。
帝国という定義に値するかどうかは、微妙ですが、北はコロンビアから南は細長いチリの真ん中あたり
までの3,000㌔~4,00㌔にもおよぶ領土を掌握した、いわゆる現代的にいう国家だったのです。
ただ、それは40,000kmにおよぶインカ道をつくり、今風に言うと、その拠点、拠点のノード地点に
物流倉庫を設けて食料、農機具を在庫して、飢餓時に配給するシステムを造ったいうイノベーション
を起こしたことがこの統一の原点のようです。
ただ、その帝国は中央集権ではなく、各州に自治権を残しての統一という形です。集権は税収システム
のみであったのではないだろうか。
その部分には力を入れていたようで、第9代皇帝パチャクティは、優れた手腕で国を統治し、賢く公平
な王と称えられたが、軍事的に強いというより、数字という「知」に強いという印象です。
流血戦争をした上での統一ではなく、「知」による高福祉国家という、病人や老人も安心して暮らせる
社会を目指したきわめて現代にも通じるある意味成熟社会です。