Monoフォノイコライザー・アンプを聴いて

  一般的にオーディオファイルの方々が仰られているような表現になります。
先日モノラル・パワーアンプを少し改良しましたが、その効果も手伝って
本当にS/N比が良くなりました。見通しが本当に素晴らしいものになりました。
イメージ 1
クレルのスピーカーを写真のように後方に移動しました。それは、セッティングしたのではなく、Thiel CS5をしっかりと聴くためです。
まず、その移動の3日前にクレルでも鳴らしてみて、翌日に聴きはじめて少し経つまでクレルで鳴らしていることを忘れていたのです。こんな体験は初めてです。
つまり、Thielで鳴っているばかり思っていたのです。
それだけスピーカーの存在やいやな音を感じなくなっているということです。
クレルはリスニング・ポイントから1m少しという、もう圧迫感ある状態まで近づけて聴いていたのです。
それが4m程度離れているスピーカーから鳴っていると思って聴いていたのです。
それまでもスピーカーの存在感はあまり無かったのですが、さすがにクレルとThielの違いは
直ぐに分りました。
それが感じられなくなるほどの無存在、空なるものになっていたのです。
 それゆえ、Thielでしっかりと聴いてみたいと思い、クレルは少しの間パスをしました。
イメージ 2

他にもどんどんと聴きたい状態になっていますが、コリン・デーヴィス指揮アムステルダムコンセルトヘボー交響楽団、ストラビンスキー作曲の『春の祭典』を聴いてみました。
かなりの迫力のある音楽ですが、そのティンパニーの音に注目しました。
 先日も書きましたが、パワーアンプの利得を下げました。3db程度でしょうか。ボリュームでいったらカチカチと2段階ぐらい下げた感じでしょうか。
 しかし、以前と全く変わらないぐらいのボリューム感です。
 というか、ティンパニーの叩く音の周波数はおそらく超低域から20Khzを超える高周波まで入っている
 ということを実感しています。
 低域としての迫力は以前と同様で、気配が全く違うというかんじです。

 自然の中の森の中にいるあの空気感、あの静けさの中にある奥行き感や微細な野鳥や虫の音が空気を伝ってその静けさの中から聴こえてくる感じと同様な感覚です。
 その時の音は小さくても、はっきり聴こえる感覚は皆さんにも分かってもらえると思います。

 パワーアンプで何百ワットという大音圧を入れなくても、ほんの1~2ワットをいれるだけで、
 見事に音という、平面ではなく、立体的な感覚があるのです。

 しかし無音の音を感じられるのです。
 前述の森林の空気感です。

 ピアノで言えば、私は左手のことをよく書きますが、左手のほうが周波数的にかなり幅があると思っています。実際20Khz以上まで出ているでしょう。
 低域のパートの楽器や肉声は結局すべての周波数をカバーしていたということが、このモノラルのフォノイコライザーを使うことによって、新たに認識できました。

 それにより、変な?LINNのプレーヤーやグラハムのアーム、カートリッジのタイタン、それにヨルマ・プライムのケーブルの凄さ、オーディオ・リプラスのインシュレーターの秀逸さが改めて感じることができました。
 やはり、今回のモノラル化でプレーヤー以外はモノラル化してしまいましたが、その価値を改めて認識することができました。

 師匠に感謝です。
 先日のある超高級オーディオ(ウンゼン万円)を超えました。あの時でもイコライザーで勝っているな、
と思っていたのですが、もうレベルが違うところまで差があると思います。
 音はだいたい覚えているほうなので、どの程度かというのも長年の経験から分かってきています。
 あの時もウン百万円のプリのフォノイコライザーがもう一つというのは、聴いていて直ぐに感じたのですが、このイコライザーを持っていったらサゾカシ凄いことになるのだろうな、と思ったりしています。