最近はこの「音の滲み」があるか、ないかというところに尽きるように感じています。
もちろん私の追い込み方としてです。何人にも要求するものではありません。
小さな音で聴いている、とよく言われます。
追い込んでいくとそのようになっていくのです。それで十分だからです。
聴きに来られる方は、聴き始め「小さい」と感じるらしいです。
それが10分ほどでなんでこんな小さい音で超低域から高域まで、かつホールトーンまで聴こえるのか、
楽器の残響がこんなに綺麗に消えていくのが分かるのか、と言います。
その後、全く小さい音に感じないに変わっていきます。
私はまだ大きい、と感じています。
ボリューム、プリアンプを介していないので、CDでもアナログのレコードでも特にクラシックは
録音レベルが小さいのが多いと思いますので、このアウトプットレベルにしています。
クラシックのシンフォニーのppのようなところでもまず大丈夫になってきました。
今は、そのところで、ハッとするくらいの気配も感じるようになりました。
そのような追い込みをするうえでやはり「音の滲み」が邪魔をするのです。
それで我が家の高価なラディカル電源の最新のLP12のアナログを持っていますが、滲みを感じて
使っていないのです。
聴きにこられた方は、もったいないと言われます。昔のバルハラ電源を使っているからです。
もちろんオリジナルなバルハラ電源ではラディカルには太刀打ちできません。圧倒的な差があります。
さすがはラディカルと感じさせてくれます。
しかし、シンプルなパルハラの設計思想だけをもらって改造すると、ラディカルは聴けなく
なります。
もったいない話ですが、比較視聴のためにはラディカルは必要だったのです。
CDプレーヤーとて同じです。1986年製のCDプレーヤーを使っています。色んなメーカーのを使っています。
そこで追い込んだものは素晴らしいものに変身します。
そのころはまだデジタルと言っても、設計思想がアナログ的でとても素晴らしいことが
分かってきました。
ただ設計図から相当に逸脱してしまって申し訳ないくらいになっていますが・…。
でもそうすることにより滲みがとれてきたのは確かです。
だから現在のSTEREO SOUNDで数百万のものと比較してもラディカルのLP12と同じことに
なるんだと思います。
もちろんノイズカットトランスもかなり触ったものを使っています。
これも改造して非常に素晴らしいものになっています。
改造することはどうも???という人はいます。
それはそれで私も否定はしません。
しかし、音の滲みの解消に向けて取り組んでいくと、数百万円のアンプでもCDプレーヤーでも
スピーカーのネットワークでもあまりに安直なコンデンサーや抵抗を使っているので、
その悪さをするところを信号が通ると思うと、音の滲みは解消は不可能と思ってしまうのです。
だからスピーカーもティールCS5も持っていますが、5WAYで触りようがない(笑)
ネットワークなので、ダイヤトーンの2S-3003を購入したのです。
その点ダイヤトーンの2S-3003のネットワークは2WAYですし、ネットワークであってもウーファの
ハイカットをしてるだけのシンプルなものです。
でも私にとって全く通用しないものが入っていました。全て新たなものに作り替えてます。
もちろん師匠に造ってもらいました。
あのスピーカーは基本は小さな出力のアンプで小さな音で鳴らすスピーカーではないのだと思いま
すが、今は出力4ワットでおそらく最大(ピーク)でも1ワットも使ったことがないくらいです。
しかし、「小さいな~ぁ」と言われる方も、なぜこんなに小さな音で迫力があるの? この音が
出ないからついついボリュームを回してしまう。
このような感じだったら、確かに小さな音で十分ですよね、と結構言ってくれます。
でも聴いたことが人には、言葉で言っても分かってもらえないだろうな、と言われてました。
小さな音で聴きたいがためにやってきたのではありません。
私もJBLでマルチアンプでガンガンと鳴らしていた歴史をもっています。今も実家にあります。
アルティックのA7も持っています。
音の滲みを取ることに精力的に傾注してきたら、そんなに音圧は必要がなくなってきたのです。
大音量でなくても、その世界に入り込み迫力を十分に感じ取ることが出来つつあると言えます。
ギリシャ哲学のストア派ではないですがストイックですよね。
これからもこのスタンスでやっていこうと思います。(笑)